こんにちは!シーズンお疲れ様でした。
今回はS24で使用した構築を紹介します!
並びは↓です!
それでは構築を紹介します!
コンセプト
・構築とプレイングの強さのかけ合わせで、全体への勝率を最大化する
構築経緯
S23に使用した構築であるガブリアス+カイリュー+サーフゴーがレギュH最強の軸だと考えていたので続投し、ブラッシュアップを行うことにした。
【S23最終9位】竜尾カイリューサーフ - Origin Regression
まず、解決したい課題がブーツ蝶舞ウルガモス、サーフゴーだったので、これらに強くなれるように
ガブリアスのドラゴンテール→岩石封じ
カイリューのドラゴンテール→地震
に変更することにした。
ドラゴンテールは流しながらの削りが強力な技であるが、サイクルの崩しは少し過剰な部分もあり、逆にフェアリーの存在と「下から動く」ことによるテラス択やアンコール・身代わりへの難しさがあったため、シンプルな殴り合い性能を高めるために変更する方が良いと結論付けた。
次に、風船ブリジュラスだが、設置技と合わせてグライオンに強くありながら、選出圧・殴り・崩しを同等以上のレベルで両立出来るポケモンは他に存在しないと思ったので、迷わず続投した。ガブリアスカイリューがドラゴンテールを失ったことから、相手のアーマーガアやエアームドへの崩しを意識して流星群→10万ボルトに変更した。
また、襷マスカーニャも、クエスパトラ・セグレイブ対面・ドーブルに適宜選出することで構築全体の勝率を高められることを確信していたので、続投。これらの構築に勝率を高められるよう、特性と技の変更を施した。
最後に、ここまでで欲しい要素が
「カイリューサーフゴーを上から崩してくるスケイルショットガブリアス及びカイリューがテラスを切らないと一貫を切れないゴースト技に選出画面で圧力をかける」
「ステルスロックを撒かれても落ちない高い対面性能を持つ(ステロ+天候orフィールドに対して)」
「ステルスロックと合わせた崩しながらの殴りをテラスタルに依存せず行える(対ママンボウやキョジオーン等への殴り駒として扱う選択肢)」
ことだと思ったので、剣舞オオニューラのストッパー性能が最低限保証される格闘半減テラスの中で、汎用性と構築との相性を兼ね備え、火力の高さで崩し性能もある、フェアリーチョッキガチグマを採用。
構築が完成した。
個体紹介
ガブリアス@オボンの実 鮫肌
テラスタイプ:フェアリー
陽気209(204)-150-115-*-117(92)-163(212)
H-4n+1
HB-特化ミミッキュの珠じゃれつく14/16耐え
HD-DL調整
198ガチグマのテラスブラッドムーン最高乱数切り耐え(特化は75%耐え)
特化ガチグマのブラッドムーン+ハイパーボイス91.4%耐え
臆病ガチグマのブラッドムーン+ハイパーボイス+真空波72.2%耐え
無振りブリジュラスの流星群13/16耐え
特化イエッサンのテラスフィールドワイドフォース確定耐え
S-最速ミミッキュ抜き
最強の初手ポケモン。
S23と同様、例外を除いてほぼ初手に選出し、ステルスロックを撒く。自身の性能の高さとカイリューサーフゴーとの相性が凄まじく、さらに立ち回りの幅もかなり広いため、多少の型や構築の1点読み程度、プレイング込みで跳ね返すことはなんら難しいことではなかった。
今回は、以前の弱点であった、ガブリアスの前でのフェアリーテラスの積み及びラストポケモンへの詰め能力を改善するため、ドラゴンテールを岩石封じに変更した。これがとても強く、無効タイプの無いS操作と、カイリューサーフゴーのアンコール神速眼鏡×トリックで序盤の流しと終盤の詰めを安定させることが出来た。
また、S24では、拘りや頑丈及び鋼技の無い持久力オボンなど、ブリジュラスの流星群が増加していたため、出来るだけテラスタルを切るようにしていた。テラス時はドラゴンテールが無効であることから、持久力オボン系だとしても、それを確認してからのサーフゴーバックが安定する。この立ち回りをする以上、ステルスロック+ドラゴンテールでブリジュラスに強くする必要が無くなったため、気持ち良く岩石封じに変更することが出来た。
同じ軸を使うとしても、絶対性を損なわずに環境の変化に適応させる工夫が、構築の完成度を高めるために必須であることを再認識した。
HDラインの調整はコンセプトであるためそのまま使用したが、スケイルショットカイリューにテラスタル無しで突っ込むことがほぼ存在しないことに気づいたので、Bラインを落とし、抜けると楽になる最速ブリジュラス~最速ミミッキュまでの間のポケモン(特に、セグレイブ・コノヨザル・デカヌチャン・グライオン)を確実に抜けるようにした。
Bを落とすことにより、増えていた初手DLポリゴン2の対処が楽にもなる。
カイリュー@食べ残し マルチスケイル
テラスタイプ:ノーマル
197(244)-170(4)-133(140)-*-135(116)-101(4)
神速 地震 アンコール 羽休め
A-ステルスロック+撒き菱+地震+等倍テラス神速でB4ブリジュラス確定
ステルスロック+テラス神速2発でH4セグレイブ89.3%
テラス神速×3でH4カイリュー確定
HB-テラスタル時、特化カイリューのスケイルショット9発を残飯1回込み88.5%耐え
ステルスロック残飯1回込み、特化カイリューの+1飛行テラバースト13/16耐え
HD-特化ガチグマのブラッドムーン94.5%で2耐え、DL調整
臆病ブリジュラスのエレクトロビーム+等倍流星群46.1%耐え
+1ラスターカノンに羽の回復が間に合う(5〜21回復していく)
S-最速ブリジュラス及び最速ブリジュラス抜きウルガモスを岩石封じ1回で抜ける
ミラーで下から安定してアンコール押せることを期待出来るライン
テラスタルの王。
マルチスケイル×神速×アンコール×羽休めで、安定した削りと想定外の詰ませを行うことが出来る、最強のポケモンである。耐性が一気に変わるガブリアスとカイリューのどちらかがテラスタルを有効に切れる試合がほとんどであり、テラス択を減らしながら勝率を高めることが出来た。
今回は、課題であったウルガモスとサーフゴーに対して「非接触で殴れる」「対面でしっかり削れる」という強さを発揮することが出来るよう、ドラゴンテールを地震に変更した。
最もシンプルな型だが、神速+地震の範囲が本当に強く、構築にも完全に合っており、素晴らしい強さであった。
この型のカイリューがほとんど存在しなかったのは、ブラッドムーン+ハイパーボイスガチグマへの性能の低さが主な原因だが、耐久を高めるというアプローチでかなり解決出来たと思う。当然、火力の低さが課題になるように思えるが、ガブリアスの定数削りとサーフゴーの高火力で十分補うことが出来ており、実際火力不足が直接的な原因で負けた試合はほとんど無かった。
サーフゴー@拘り眼鏡 黄金の身体
テラスタイプ:鋼
控えめ165(20)-58(個体値0)-116(4)-198(212)-117(44)-133(228)
ゴールドラッシュ シャドーボール 自己再生 トリック
特化オオニューラのテラス炎のパンチ75%耐え
HD-Bより高く(DL意識)
臆病ブリジュラスの+1悪の波動確定耐え
臆病サーフゴーのシャドーボール14/16耐え
無振りガチグマの大地の力確定耐え
特化ガチグマのテラスブラッドムーン+真空波81.6%耐え
C-11n
H244D52ガチグマ(S22最終1位のシルクガチグマ)をゴールドラッシュで確定
無振りチョッキガチグマに、ガブリアスの地震+ゴールドラッシュが220〜
ステルスロック+シャドーボールがHD特化アーマーガアに66%の乱数2発
S-準速カイリュー抜き
最強特性ポケモン。
S23と同様、補助技無効と高火力を両立する破格の性能を上手く活かすことで、対応範囲を最大限広げることが出来る。
また、今回はウルガモスをガブリアス+カイリューで十分解決することが出来たと判断し、パワージェムを自己再生に変更した。これにより、低火力や定数に対して長いサイクルを回したり、TODの判定勝ちを狙えるようになった。設置技・カイリューのアンコール羽休め・サーフゴーのトリック自己再生が軸に入ったことで、試合中に取れる選択肢が多く、その対戦に応じた最適解を作りやすく出来たことが勝率の底上げに繋がったと感じる。
また、2シーズンこのポケモンを使って感じることは、レギュHのゴールドラッシュが最強ということである。無効が無いことはもちろんだが、鋼半減の水鋼炎電気は、エレクトロビームまたは地震が抜群(他にも課題は多い)という致命的な弱みを持っている。そのため、スタンの見た目であるこの構築に鋼半減を強く使用するためにはかなりの工夫が必要であり、相手の構築や立ち回りから鋼半減テラスを否定することはそう難しいことではかった。
レギュレーションAでこそ意味不明なじゃんけんだと感じていたテラスタルだが、そのものの理解度とそれぞれのシーズンでの構築やプレイングの完成度を高めることを継続したことで、かなり適応することが出来たと感じる。テラスタルに限らず、ポケットモンスターは他にも運や噛み合いが絡みやすいゲームだが、だからこそ「勝率を最大にする思考を辞めない姿勢」がしっかり勝つために最も大切なことだと再認識した。
ブリジュラス@風船 持久力
テラスタイプ:飛行
控えめ189(188)-99(個体値0)-151(4)-187(196)-87(12)-119(108)
ラスターカノン 10万ボルト ボディプレス 吠える
HB-特化マスカーニャの鉢巻けたぐり確定耐え
HD-特化ガチグマのブラッドムーン+真空波90.2%耐え
特化ブリジュラスの流星群13/16耐え
ステルスロック+臆病ブリジュラスの流星群確定耐え
C-11n
S-準速ペリッパー抜き抜き
S23と同様の考え方で、選出圧と崩し性能に着目して採用した。ステルスロックとエレクトロビームの圧力(対水・飛行テラス)が、軸を自然に動かしやすくしてくれていたように思う。
2シーズンの経験から、このブリジュラスを選出する場合がかなり限られることが分かっていたため、それらに選出する際に最適な技構成・調整を考えた。
その結果、アーマーガアやエアームドに有効な10万ボルトを採用し、行動保障×火力(つまり、火力アップが無いか素早いか)に対応出来る程度のHSを確保することになったが、選出する試合ではどちらも有効に働くことが多く、正解だったと思う。
このように、補完枠のポケモンは、「実際に選出する構築に対しての有効度が高い」という相対的な強さを高めることの方が重要であることが多い。
ガチグマ@突撃チョッキ 心眼
テラスタイプ:フェアリー
控えめ213(196)-67(個体値0)-141(4)-199(204)-98(100)-73(4)
ブラッドムーン 大地の力 ムーンフォース 真空波
HB-特化オオニューラのインファイト10/16耐え
陽気ガブリアスの+2スケイルショット5発96.7%耐え
特化カイリューのスケイルショット9発99%耐え
特化原種ガチグマの空元気確定耐え(ステルスロック込み11/16耐え)
HD-2n
特化ガチグマのブラッドムーン+大地の力98.4%耐え
ステルスロック+シルクテラスブラッドムーン11/16耐え
198テラスブラッドムーン+真空波94.1%耐え(特化は71.5%耐え)
C-11n+1
撒菱+ブラッドムーンでH244ガチグマを13/16で落とせる(トリルシルクガチグマ意識)
ブラッドムーン+真空波で無振りガブリアスを93%で落とせる
213-86チョッキガチグマをブラッドムーン+大地の力で81.3%で落とせる
S-ミラー意識の端数振り
最強の熊。
タイプ特性技種族値全てが強く、レギュHで多く起こり得る、ドラゴンや鋼のじゃんけんから1つ抜けており、選出する場合もしない場合も強いというガチのモンスターである。
今回は、主に後者の選出圧に着目して採用した。
1つ目は、ノーマルタイプがあることから、ドラパルトやサーフゴーの拘りゴースト技に圧力をかけることが出来る。
2つ目は、ブラッドムーン+真空波の縛り性能と崩し性能の高さから、アタッカーガブリアス(特にスケイルショット型)にかなり制限をかけることが出来る。
この2点は当たり前すぎるため、共通認識として信用することが出来ると判断した。その上で、ガブリアス+カイリュー+サーフゴーは、ガブリアスがテラスタルを切るとゴーストが一貫し、カイリューサーフゴーにはガブリアスが一貫しやすいという弱点があるため、ガチグマがいるという事実でそれらを少なからず補うことが出来る。
実際に、拘りゴースト技を強く押し付けられる機会はとても少なく、また、壁などの補助と合わせない場合に剣舞スケイルショットガブリアスを裏から選出されることは1度も無く、初手に来る場合も「ガチグマへの引き先+スケイルショット」以外は一度もスケイルショット型を選出されることは無かった。
選出圧が一番の仕事なため、型の自由度は非常に高かったが、「ステルスロックドラゴンテールブリジュラス+エスパーテラスイエッサン+剣舞フェイタルクローオオニューラ」のような、残飯ノーマルテラスカイリューが有効に働かない場合に、ステルスロック耐性と耐久値とテラスタルで有効に戦えるということに着目し、チョッキ×格闘半減テラスで採用することにした。格闘半減テラスの中でも、ちゃんとガブリアスに強くなれるということを評価して(再戦意識)、フェアリーテラスムーンフォースで採用。合わせて、ガブリアスとその取り巻きに多い環境トップポケモンに自然に強くなり、トリルシルクガチグマやエスパーテラスイエッサンに強くなる耐久と火力が高めの調整を施した。
ちなみに、選出圧が一番の採用理由にも関わらず、実際に選出した試合では毎回かなりの活躍をしていた。
今回採用したポケモンの中でも、絶対的な強さが1つ抜けているため、スタンに寄った構築では、唯一入れないことに明確な理由が必要だと考えている。
マスカーニャ@気合いの襷 新緑
テラスタイプ:悪
陽気151-162(252)-90-*-91(4)-192(252)
叩き落とす 不意打ち 毒菱 挑発
A-ぶっぱ
テラス叩き落とす×2がBガチ特化サーフゴーに200~
S- 最速
D-D>BのDL調整
自由自在ポケモン。
S24でも、マスカーニャが型のじゃんけんポケモンであることは変わらなかった。そのため、今回も多くの試合で選出することによる噛み合いの多発を避け、メタの形で採用することにした。
また、マスカーニャの本質的な強さは高い素早さと叩き落とすだと考えていたため、それを活かす形が理想だと考えていた。
そこで、クエスパトラ+サーフゴーに悪技が、クエスパトラ+ガチグマに毒びしが一貫していることに着目し、悪技と毒びしを強く押し付けられる「新緑×毒びし」で採用。それに加え、選出する構築的にトリックフラワーは必須でないと思い、その技スペースに展開を阻害することが出来る挑発を採用したところ
「毒びし+挑発+不意打ちでサーフゴー以外のバトン先を確実に削る」
「テラスはたき落とすで、テラスタルの無いサーフゴーを崩す」
ことが可能となり、S23の課題であったクエスパトラ入りに対しての勝率を飛躍的に高めることが出来た。
また、アンコールとトリックの意味があまり無いドーブルバトンに対しても、挑発を絡めて自然に勝つことが出来たのが良かった。
テラスタイプは、HBサーフゴーをはたき落とすで押し切るために悪。
要点
ガブリアス+カイリュー+サーフゴー
絶対的な強さを持つカイリューサーフゴーと、2体をレギュレーションHに適応させるステルスロックガブリアスの組み合わせが、崩し・殴り・詰めを全て行うことが出来る、最強の並びであった。
環境トップによる誘殺
レギュレーションHでは環境トップのポケモンにまともに抗うことが出来る方法が少ないため、それらに対して、気持ち良く出させながらの誘い殺しを遂行することで、幅広い並びに勝率を高めることが出来る。
変化の継続
1シーズン目に弱かった要素を改善することはもちろん、強かった要素でも盲信せず、構築・プレイングの最適化を目指し続けることが勝率の向上に繫がる。
選出
セグレイブ入り→ガブリアスorマスカーニャ+カイリューサーフゴー
クエスパトラ、ドーブル入り→マスカーニャ@2(カイリューサーフゴーが多め)
重いポケモン
改善をし続けたことと、プールの狭さから、環境に存在した構築で明確に不利と思うことは1度も無かった。この構築のメタが進む形でS25の一般環境ランクマッチが形成されていくことを確信する。
結果
TNバイオレット 最終1位-2168 86-32
TNスカーレット 最終49位-2047 120-58
最後に
S23ではレギュレーションHにしっかり向き合い、S24ではそれをさらにブラッシュアップさせる形で構築とプレイングの精度を高めていきました。そのおかげもあり、最大の目標にしていた「最後に1位から勝って、最終1位を取る」ことを達成することが出来、とても嬉しいです!
テラスタルの性質上、確かにじゃんけん要素が増えてしっかり勝つのはかなり難しいでところはありますが、それは裏を返せば、考える余地を与えてくれているという見方をすることが出来ます。これからも、構築とプレイングを高める姿勢を大切に、テラスタルの難しさも楽しみながら、自分の目標を達成することが出来るよう限界まで頑張っていこうと思います!
ここまで閲覧ありがとうございました!
最終日対戦動画